2020年8月8日土曜日

長崎の鐘

 召されて妻は天国へ/別れてひとり旅立ちぬ/かたみに残るロザリオの/鎖に白きわが涙/なぐさめ はげまし 長崎の/ああ 長崎の鐘が鳴る(サトーハチロー作詞、古賀裕而作曲「長崎の鐘」より

明日、8月9日は長崎原爆の日である。日本は太平洋戦争末期、広島と長崎に原爆を落とされた。罪もない何十万という人たちが焼き殺された。それだけではない。生き残った人々は放射能に蝕まれ、病を得て死んでいった。

私の亡き妻もその親戚もすべて癌で亡くなった。妻は浦上四番崩れと呼ばれるキリシタンの系譜に繋がる家に生まれた敬虔なカトリック信徒である。あの戦争がなかったなら、あの日原爆が落とされなかったら、妻はまだ元気だったかもしれない。

机の上に妻がいつも持っていたロザリオがある。それを見ながら、私は「長崎の鐘」を口ずさんでいる。悠久の平和を願いつつ。

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